世間のインターネット関連の記事や本を見ると、電子メールは 手軽で簡単であることが盛んに強調されています。逆に単純なミス を犯しやすく、知らず知らずのうちに人に迷惑をかけたり、人を 不快にさせる行為につながることもあるのです。 また、知らない人同士がネットワーク上で知り合い、コミュニケー ションをとる機会も増えるかと思いますが、ネットワーク利用者が メール交換によってお互いに気持ちよくコミュニケーションをとる ことができるように、以下のことに気を付けましょう。
(1) メールをはじめるとき
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慣れてくると陥りがちなミスなのですが、メーラの機能で 自動的に宛先アドレスを入れてくれるものなどが増えてきて いるので、つい、宛先アドレスを確かめずにメールを出してしまう ことがあります。その結果、
などの失敗をしてしまいます。初心者を脱出しても気を付けましょう。
メールは文字のみでコミュニケーションするわけですから、 あなたからのメールを読んだ相手は、その文面のみから あなたの言いたいことを判断してしまいます。 そのため、以下のような表現には気を付けたほうがいいと 思われます。
はじめてメールを交わす相手に対して、いきなり馴れ馴れしい 態度に受け取られるメールはいい気分がしないでしょう。
自分が初心者の域を脱してくると、他の人のメールの書き方や 内容に不満が出てくることもあるでしょう。そのような場合、 それをメールで注意することもあるかと思います。そんなとき、 いきなり怒り口調のメールを送るのはどうでしょうか? もちろん、いけないことはいけないこととして指摘してあげる べきだと思いますが、そんな場合でも相手が萎縮するような 文面は避けたほうがいいでしょう。さらに、ただ間違いを指摘する だけでなく、同じ過ちを繰り返さないための方法を教えてあげると いった心配りができるようになるといいですね。
相手のメールに返事を出すとき、相手のメールの文面を引用する ことがよくあります。そのとき、すべての文面を引用(全文引用) すべきかどうかは場合によりますし、全文引用には必ずしも賛成 しません。 しかしながら、返事を書く際に、何についての返事かもわからない ような省略や誤解を招くような部分引用には注意しましょう。
電子メールを使うようになると、見知らぬ人に質問をしたり、 お願いをしたりする機会があると思います。 格式張った挨拶は不要かと思いますが、逆にいきなり知らない人に 用件のみを伝えるのはどうでしょうか? 見知らぬ人にメールを書くときは、簡単に自己紹介、挨拶などを 添えて、コミュニケーションを円滑に進めましょう。
メールは、ネットワークの性質上、急ぎの用事を相手に 伝えられることを保証している道具ではありません。 むしろ、ユーザの好きな時間に読んだり書かいたりできる というのがメールの特徴でもあります。 緊急の連絡や急ぎの用事の場合には、電話など確実に相手を 捕まえることができる手段を用いることをお勧めします。
ML は共通の目的を持った人たちがネット上で集い、 話をするのにとても便利なツールですね。 でも、お互いの顔は見えないとはいえ、これも立派な コミュニケーションです。 お互いに失礼のないように、以下のことには注意して 有効利用しましょう。
MLには顔見知り同士が集ってコミュニケーションをはかるものや、 仕事などで共通の目的を持った人の連絡用に使われるもの、 何か目的や話題に興味のある人たちがネット上で集って情報交換を するものなどがあります。 あなたの意図と異なる目的の ML に参加すると、あなたの元に 必要のないメールがどんどん届いたり、逆にあなたが他の参加者に 必要のないメールを送ってしまうことになるかもしれません。 ML の目的や決りをしっかり把握し、有効な情報交換ツールとして 利用してください。
MLへの登録方法については以下のような方法があります。
メールに 'subscribe' といったコマンドさえ書けば、 登録用のアドレスに送ると自動登録されます。 コマンドは ML のシステムによって異なりますので、 各 ML 登録方法を参照してください。
ML によっては、ホームページ上で情報を公開し、その場で 登録ができるものがあります。ホームページ上で必要事項を記入すると 登録されます。
ML管理者にメールを出して、登録をお願いするものです。 このときは、管理者の方への簡単な挨拶も忘れずに。
以下では、知らない人同士の ML でのマナーを中心に述べて いきたいと思います。
ML に登録すると、あなたのアドレス宛に ML の参加者からの
メールがどんどん入ってきますし、あなたはもう、その ML の
参加者の一人として自由に発言できます。
では、さっそく発言…。。。その前に、まず以下の3項目について
必ずメモしておきましょう。
ML システムや自分のメールを管理してくれるシステムに トラブルなどがあった場合に、すみやかに ML 管理者にも連絡 できるように、管理者宛のアドレスは必ず控えておきましょう。
いろいろな ML で「退会の方法を教えてください」という ゴミメールが何度も何度も飛び交っているのを見たことがあります。 入会時には必ず退会の方法も教えてくれますので、それもメモして おきましょう。
ML の多くには、出張や長期の休みなど、しばらくの間メールが 読めなくなる場合に、メールの配信を一時的に中断したり再開したり できる機能が備わっています。 自分がメールを読めない間に何千通ものメールが溜まってしまうと いった事態を避けるためにもメール配信の中止/再開の方法を 覚えておいて、有効に活用しましょう。
それでは…と言いたいところですが、もう一つだけ。
プロバイダをかえたときや会社の人事異動のときなどに
メールアドレスが変更になる場合がありますね。
アドレスが変更になったのに ML の登録をそのままにして
おく人が非常に多く見受けられますので注意しましょう。
以下に、アドレスの変更の場合の処理の例を示します。
複数の ML に登録したりすると、一日に数多くのメールを 受け取ることになります。 しかしながら、忙しくてメールを読む時間が少ない人にとって Subject は、そのメールに何が書いてあるかを判断したり、 その内容が重要なものかどうかを判断するのに大切な情報なのです。 そういう意味で Subject の付け方にも注意して、意味のある Subject を付けましょう。 具体的には、以下を Subject を書く際の目安としていただければ よいかと思います。
Ex:
[Q] | : | 質問 | |
---|---|---|---|
[req] | : | お願い | |
[summary] | : | まとめ | |
[Attention] | : | 注意 | |
[warning] | : | 警告 | |
[notice] | : | お知らせ |
また、以前はシステムの制約上、Subject には半角英数字以外は 使ってはならないといった暗黙的ルールがあった関係上、いまだに そのルールを適用しているような ML もあるようです。 このような点については ML の決まりをきちんと読んでください。
自分が投稿することによって場が盛り上がると、非常に 楽しいものです。これは逆に自分がメールを出して参加する 意志を示さないと得られない喜びです。もしかしたら、細かい ミスなどを指摘する厳しいメールが来ることもありますが、 ミスはミスとして反省し、今後に活かすという前向きな心構え でどんどん投稿したらいいでしょう。もちろん、あまりに態度 が悪い人が多いといった場合は、そんな ML は抜けてしまっても いいでしょう。同じような ML は他にもあるはずですから。
また、メーリングリストは単なる「データベース」ではありません。 相互に情報を交換・共有することが重要なのです。そんな中で、「私は 提供する情報なんて持ってないから…」と決めつけている人がいますが、 本当にそうなのでしょうか?例えば、何かわからないことを質問して、 誰かがそれに答えてくれたとしましょう。それは同じような疑問を持っ ていた人にとっては重要な情報となるのではないでしょうか?
ML で質問が出た場合、同じような疑問を持っている人が 他にもいるかもしれません。特に情報共有が目的となっている ML の場合、質問への答えを質問者のみに送ってしまうと、 他の ML 参加者は何の情報も得られないことになり、 その場は単なる「質問箱」にしかなりません。 また、ML 宛に返事を書くことで、提供した情報の誤りなどを 指摘してもらったりできるという利点もあります。
あなたが ML で質問をすると、その内容について詳しい人が どんどん意見やコメント、情報を送ってくれます。 もしその後に、あなたが何も投稿せずにほおっておいたら、 他の人、特に情報を送ってくれた人はどう思うでしょうか? 他の人からすれば、あなたが問題を解決できたのかどうかも わかりませんし、自分が提供した情報の他にどんな情報が あなたの元に集まっているかということに興味を持っている 人もいるかもしれません。 ということで、質問をした人は必ず「まとめ」を ML 宛に 送るといいでしょう。内容としては、
技術情報の ML などでよく見られるのですが、ご自分の仕事を 人に丸投げしているような質問メールが多く見られます。 自分の仕事の内容をすべてメールに書き、情報をください! などと ML でお願いするのは、自分の仕事を人に押し付けて いるように受け取られることもあります。 質問をするのは構わないのですが、自分で調べた部分と自分の力では どうにもできないことを整理し、ポイントを絞って質問をするように 心掛けましょう。
仕事においてメールを利用するときも、基本的には普通に メールを書くときの注意点を守っていただければいいと思います。
仕事でメールを使う場合、自分も相手も少ない時間を削って メールの読み書きをしなければなりません。 一般に仕事でメールを使う場合には、長い時候の挨拶などは 暗黙の了解として省略することが多いようです。
仕事で ML に技術的な質問をするときや、他の人(例えば お客様など)からの質問を ML に転送するとき、メールを 出す前にちょっと考えてください。自分が書こうとしている メールの中に、自社、あるいはお客様の情報が含まれていませんか? 仕事上のメールには、機密情報や外秘情報などが含まれていることが 多いですね。しかしながらメールという道具は、切り貼り・引用・ 転送が容易に行える道具でもあります。 このため、何も考えずに漏らしてはいけない情報を送信してしまう 危険性が高いといえます。 メールといえども、それを使う人には一企業人としての「責任」 があるということを十分に自覚してメールを使ってください。
最近のメーラには便利な機能が多く備わっている反面、 使い方を誤ると期せずしてネットワークを騒がせてしまうこと になります。初心者の方が何気なくやってことに対してお叱りの メールをいただくこともあるかもしれませんが、そんなことに なる前に、以下を参考にしていただけるとありがたいです。
添付ファイルはプログラムなどをメールに載せて送ることが できるという非常に便利な機能です。裏を返すと、この機能は 「コンピュータウィルスを含んだプログラムやファイルを メールで送ることができる」ということにもなります。 フロッピーディスクからコンピュータウィルスに感染するといった 例が以前はよく聞かれましたが、昨今では電子メールを介した ウィルス感染例が増えてきています。
では、あなたは何に気をつければいいのでしょうか?
どんなに好意的な文面のメールといえども、見知らぬ人からの メールについている添付ファイルにウィルスが含まれていない という保証はありません。開いてみたくなる心境もわかりますが、 それによって被害を受けることを考えると、開かない方が得策と 思われます。どうしても興味がある場合は、ウィルスチェックを かけるか、メールの差出人に真意を確かめることをお勧めします。
ML ではあなたを知らない方も多く参加されている場合が多く、 あなたが ML 宛に添付ファイルを送ったとすれば、何か危険な ファイルを送ってきたのでは?と勘違いされても仕方ないですね。
また、知っている人同士の ML に、ウィルス感染はしていない とわかっているファイルを添付する場合であっても、ML のメンバの 中にはそのファイルを必要としていない人もいるはずです。さらに あなたが特定のアプリケーションで作ったファイルを送ったとすれば、 そのアプリケーションを使えない環境にある人にとっては不必要な メールということになってしまいます。
添付ファイルは一般にファイルサイズが大きくなるため、それが もし不要だった場合は「粗大ゴミ」ともなりかねません。 添付ファイルの利用には注意しましょう。
ウィルスに感染してしまうと、ひとごとではありません。 駆除するだけでなく、感染源を特定して被害を最小限に 食い止めなければなりません。 感染した場合はすみやかに症状を管理者に報告し、指示を 仰ぎましょう。
チェーンメールについては別記を参照してください。 ここでは、チェーンメールを引き起こさないためのメールの 書き方や転送に関する注意について述べたいと思います。
募集・お知らせ・問い合せといったメールは、つい気軽に
周囲に送ってしまう可能性が高いものだけに、チェーンメール
になる可能性も含まれています。このような予期せぬ結果を
引き起こさないためにも、ホームページを作ってその URL だけを
知らせるとか掲示板・NetNews を利用するなどの方法をお勧めします。
もし、メールを使用する場合には必ず転載許可に関する条件を
書きましょう。転載許可に関する条件とは、例えば以下のような
事項です。
かつてネットワーク上を騒がせたチェーンメールの中には (好意/悪意は別にして)人情に訴えるような文面のものが多く 見受けられます。昨今の例ではウィルスに関するデマ情報を流し、 その中で「この情報を一刻でも早くできる限り多くの人に知らせ てあげてください」といった文面を付けて真偽を知らない人の 良心を煽るようなメールが見受けられます。 初心者の方は、こういった情報はすべて正しいものと思い、 好意で ML に転送してしまうことが多いのですが、犯人(?)は そのような初心者の心理効果を狙っているものと思われます。 また、あなたが不特定多数の方にメールを書くこともあるかと 思いますので、この点も留意しておいていただけたらと思います。
このようなメールを受け取った場合は、内容を鵜呑みにはせずに ネットワーク管理者や周囲の詳しい方に相談するか、本ホームページ の質問アドレス までご相談ください。 written by Y.Kidaniトップページ | 入門クイズ | 用語解説 | リンク集 |